血統の大系統分類

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血統は競馬予想に役立つツールの一つです。

しかし、血統に興味がない人からすると、血統が馬券に活かせるなんて信憑性に欠けると思われることでしょう。

なぜ血統が馬券に活かせるかは、こちらの記事でも簡単に紹介しています。

血統の基礎
競馬はブラッドスポーツとも呼ばれます。 それくらい血統は重要なものですが、競馬初心者には難しそうでとっつきにくい分野ではないでしょうか...

一言でいうと、競馬で求められる適性が最も出やすいのが血統だということです。

血統を競馬予想に活かすには、血統の特徴を把握する必要があります。

まず、種牡馬ごとにある程度似た特徴を持つ馬たちを10系統に分類し、それを大系統とします。そして、大系統の中でもさらに似た特徴を持つ種牡馬たちを小系統として分類。

今回は、ざっくりと分ける大系統に関して、基本的なことを紹介していきます。

なお、私は血統ビーム理論の提唱者である亀谷敬正さんの書籍で血統を勉強しましたので、基本的にはその考えが軸となります。

しかし、血統を分析されている方は数多く、それぞれで若干捉え方が違うこともありますので、ここでは一つの考え方として見ていただきたいと思います。

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大系統分類

まず、以下の10系統に分類します。

  • サンデーサイレンス系
  • ヘイルトゥリーズン系
  • ミスタープロスペクター系
  • ノーザンダンサー系
  • ナスルーラ系
  • ハンプトン系
  • セントサイモン系
  • マイナー系
  • ヘロド系
  • マッチェム系

続いて、それぞれの特徴を解説していきます。

サンデーサイレンス系

サンデーサイレンス系は、現在の日本競馬で主流となる系統。その特徴は、瞬発力に秀でた馬が多いことです。

日本競馬では、芝の中距離で行われるレースの価値が高いとされています。

それらのレースでは、道中はゆったりと進み、最後の直線でどれだけスピードを発揮できるかが問われます。

そのため、瞬発力に秀でたサンデーサイレンス系が活躍しやすくなっていますが、反面、ダートや短距離には適性が低いケースが多いです。

1990年代の中盤から日本でサンデーサイレンス産駒が走るようになりましたが、その影響力はとてつもなく高く、今ではサンデーサイレンス系の種牡馬の数が非常に多くなっています。

そのため、タイプによっては短距離やダートで活躍しやすい産駒を出す馬もおり、一括りにサンデーサイレンス系とするには無理が出てきました。

そこで、サンデーサイレンス系のなかでも、似た特徴を持つタイプを5つの小系統に分類。

日本の最強種牡馬ディープインパクトや、スタミナに秀でたタイプ、スピードに秀でたタイプ、ダート適性に秀でたタイプなどを使い分け、馬券に活かします。

サンデーサイレンス系の小系統に関しては、こちらの記事をご覧ください。

サンデーサイレンス系の特徴
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ヘイルトゥリーズン系

ヘイルトゥリーズン系は、種牡馬によって2通りのタイプに分かれます。

一つはスピード+パワータイプ、もう一つはスタミナ+パワータイプです。

前者はヘイロー系として主に短距離やダート、後者はロベルト系として主に中~長距離で活躍しています。

どちらもパワーに優れていることからダートでも活躍する馬も多く、芝でも軽い馬場よりタフな馬場を得意とすることが多いです。

先ほどのサンデーサイレンスも、自身はヘイルトゥリーズンの血を持ち、当時はヘイルトゥリーズン系とされていました。

しかし、影響力があまりに強かったため、自身の系統を確立させた大種牡馬となりました。

サンデーサイレンスを介さないヘイルトゥリーズン系は、瞬発力という点ではサンデー系に劣ります。

ヘイルトゥリーズン系の小系統に関しては、こちらの記事をご覧ください。

ヘイルトゥリーズン系の特徴
大系統ヘイルトゥリーズン系 ヘイルトゥリーズンは1960年代に活躍し、怪我により2歳戦しか走ることなく引退しましたが、競走生活よりも種牡馬...

ミスタープロスペクター系

ミスタープロスペクター系は、米国で主流となっている血統。米国では日本のサンデー系並みの存在感を持ちます。

米国の主流はダートなので、日本でも芝よりダートで活躍する馬が多いです。

米国の競馬は2歳戦から活躍する馬を育てる方針のため、ミスタープロスペクター系の産駒は総じて完成度が高い傾向にあります。

つまり、2歳戦の早い時期から活躍しますが、成長力には欠けるということです。

基本的にはダート血統ですが、欧州で活躍するミスタープロスペクター系もいて、それらは芝でも活躍します。

日本の最強種牡馬ディープインパクトに匹敵する、キングカメハメハは欧州型のミスタープロスペクター系になります。

ミスタープロスペクター系の小系統に関しては、こちらの記事をご覧ください。

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ノーザンダンサー系

ノーザンダンサー系は、主に欧州で凄まじい成績を残しています。欧州のサンデー系と言えるでしょう。

欧州は自然の環境を競馬場にしているので、日本より起伏が激しく重い芝でレースが行われます。

そのため、スタミナが豊富なタイプが多く、その分スピードには欠けます。

ノーザンダンサーは世界の競馬を変えたと言われるほどの大種牡馬で、米国のダートで活躍するタイプ・豪州の芝で活躍するタイプなど、世界的に活躍しています。

欧州型はスタミナ・米国型はスピードとパワーが豊富で、豪州型はその中間といったイメージですね。

ノーザンダンサー系の小系統に関しては、こちらの記事をご覧ください。

ノーザンダンサー系の特徴
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ナスルーラ系

ナスルーラ系は、現在ではやや勢いがなくなってきたものの、ノーザンダンサーが台頭する以前に世界を席巻していた大系統です。

ノーザンダンサー同様、世界各国で活躍。

日本で活躍するタイプはスピード型、欧州で活躍するタイプはスタミナ型、米国で活躍するタイプはダート型といった具合に、あらゆるタイプが存在します。

ナスルーラ系は、70~90年代中盤まで日本で大活躍していましたが、サンデーサイレンスの登場によって勢力図は一気に塗り替えられました。

欧州ではノーザンダンサーが主役の座を奪い、血統は時代とともに淘汰される宿命であることを感じさせます。

ナスルーラ系の小系統に関しては、こちらの記事をご覧ください。

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大系統ナスルーラ系 ナスルーラは1950年代、英国と米国で種牡馬として活躍。 さらにはその子孫も種牡馬として次々と成功を収め、70年...

その他の大系統

ここからは、新たな勢力の台頭によって活躍の場が少なくなり、衰退してきたマイナーな系統を紹介します。

衰退したといっても、一時期は存在感を示した立派な系統です。

衰退していくということは、その時代に求められる適性と合わなくなってきたということ。

現在の日本競馬は、スピードと瞬発力を求められます。

そのため、その他の大系統は主に鈍足のスタミナ型や、瞬発力のない単調なスピード型であることがほとんどです。

ハンプトン系

ハンプトン系の特徴は、スタミナタイプが多いことです。

特に京都芝の長距離レースで相性が良く、菊花賞や天皇賞(春)で度々激走したこともある名血です。

ステイゴールドの母系にもこの血が入っていて、大レースに強い底力の源となっています。

セントサイモン系

セントサイモン系も、スタミナタイプです。

そのスタミナの影響力は凄まじく、この血を持つ馬は何代も経た今でもなお、大レースで存在感を発揮します。

セントサイモンは、19世紀末から20世紀初頭の時代に活躍した名馬。

ノーザンダンサーやサンデーサイレンスも、セントサイモンと同じように遥か後世まで影響力を与えられるでしょうか。

マイナー系

ここまで紹介した系統は全て、サラブレッドの三大始祖と言われるダーレーアラビアンから派生した系統です。

そのダーレーアラビアンから派生した系統で、これまでに含まれない馬たちを、マイナー系と分類しています。

このマイナー系には、基本的にダートで活躍するタイプが多く出ます。

種牡馬数も産駒数もかなり少ないので、馬券的にはあまり活用することはないかも知れません。

ヘロド系

三大始祖のうち、バイアリータークから派生して残っている系統です。

この系統はスタミナタイプが多く、日本初の無敗の三冠馬シンボリルドルフも、この血を引いています。

90年代前半には、メジロマックイーンやトウカイテイオーといった名馬も輩出し、一時代を築いたと言えるでしょう。

しかし、サンデーサイレンスが登場してスピード化が進む現在では、その適性は合わず、活躍する馬はほとんどいません。

マッチェム系

三大始祖のうち、ゴドルフィンアラビアンから派生して残っている系統です。

この系統もマイナー系と同様に、ダートで走るタイプが多いです。

単調なスピード能力もあるので、新潟の直線競馬では注目できる系統です。

その他の大系統に関しては、こちらの記事をご覧ください。

その他の大系統の特徴
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まとめ

競馬は国によって主流となる血統は全く異なります。

現在、日本ではサンデー系、欧州ではノーザンダンサー系、米国ではミスプロ系が主流となっています。

国が違えば強い馬が違うのは、血統にはそれぞれ適性というものがあり、それぞれの国に合った適性を持つ系統が繁栄するからです。

あのディープインパクトですら、欧州の競馬ではスタミナが足りずに勝てなかったのです。

しかし、同じメンバーで日本で走ればまず負けることはないでしょう。

決して能力が足りずに負けたのではなく、適性の差で負けたということです。

血統を馬券に活かすには、得意条件を狙うこともありますし、苦手条件に出走する人気馬を消すことにも利用できます。

芝で連勝したディープインパクト産駒が、ダートに出走して1番人気になれば喜んで消しましょう。

…そんなケースはほぼありませんけどね。

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